予防接種|もりもとベビー&キッズクリニック|京都市下京区の小児科

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予防接種

予防接種|もりもとベビー&キッズクリニック|京都市下京区の小児科

ワクチン・予防接種の役割

予防接種

赤ちゃんがいろいろな感染症にかかることは、成長のために必要なプロセスといえますが、症状が激しくて、赤ちゃんの小さな体に大きな負担をかけたり、重度の後遺症が残ったりする感染症にはかかってほしくはないものです。そこで、赤ちゃんを感染症から守るための有効な手段として、ワクチン接種がすすめられています。
感染症にかかると体内で抗体が作られ、その後、同じ病原体が外部から侵入すると、攻撃する「免疫」というしくみができます。このしくみを利用したのがワクチンです。病原性を弱めたウイルスや細菌などを接種することで、病気を発症することなく病原微生物に感染したときと同じ状態を体内につくることができます。これによって免疫ができ、次に本物のウイルスや細菌に遭遇したときにこれらの侵入や増殖を防げるようになります。
生後2ヶ月から2歳の誕生日を迎えるまでの間に多くのワクチン接種があります。タイミングを逃さず接種して、赤ちゃんをしっかり守ってあげましょう。

ワクチンの種類と接種方法

ワクチンの種類

ワクチンは感染原因となるウイルスや細菌をもとに作られており、それらの状態によって、生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイドの3種類に分けられます。

1.生ワクチン

生ワクチンは、病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱め、病原性を消失させたものを原材料として使用します。毒性を弱められたウイルスや細菌が体内で増殖することによって免疫を高めていくため、接種回数が少なく、自然感染に近い状態で免疫がつけられます。

2.不活化ワクチン

不活化ワクチンは、病原体となるウイルスや細菌の感染する能力を消失(不活化)させたり、毒素を無毒化(殺菌)したりしたものを原材料として使用します。体内で病原体が増えることはないため、自然感染や生ワクチンに比べて生み出される免疫力は弱いですが、発熱などの副反応が少なく済みます。1回の接種では十分ではないため、何回かの追加接種が必要となります。

3.トキソイド

トキソイドは、細菌が産生する毒素だけを取り出して無毒化したものを原材料として使用します。細菌に感染した際に、毒素による発病を防ぐことができます。不活化ワクチンと同様に、追加接種をして免疫を高めます。

4.混合ワクチンについて

2種類以上のワクチンを混合したものです。生後3ヶ月から4種混合ワクチン(DPT-IPV)、1歳から麻しん風しん混合ワクチン(MR)が定期接種で行われています。
アルファベットの表記は英語の病名の頭文字をとったものです。

  • DPT-IPV:ジフテリア(D)、百日せき(P)、破傷風(T)、不活化ポリオ(IPV)、ヒブ(Hib)の5種混合ワクチン
  • DPT:ジフテリア(D)、百日せき(P)、破傷風(T)の3種混合ワクチン
  • DT:ジフテリア(D)、破傷風(T)の2種混合ワクチン
  • MR: はしか(麻しん)(M)と風しん(R)の混合ワクチン

ワクチンの接種方法

ワクチンの接種方法には、注射による皮下接種と筋肉内接種、口から飲ませる経口接種、スタンプ方式(管針法)といわれる経皮接種、鼻の中に噴霧する経鼻接種があります。ワクチンの種類によって、接種方法が決まっていますが、日本ではほとんどのワクチンにおいて、皮下接種もしくは筋肉内接種による接種が原則となっています。飲むタイプの経口接種はロタウイルスワクチンのみで、上腕にスタンプを押しつけて接種する経皮接種もBCGのみで実施されています。2024年よりインフルエンザワクチンの一部が経鼻接種となっています。

定期接種と任意接種

予防接種には市区町村が主体となって実施する「定期接種」と、接種するかどうかを受ける側(赤ちゃんなら保護者)に委ねられている「任意接種」があります。

定期接種は予防接種法に基づいて行われ、対象年齢のうちに受ければ原則公費(一部自己負担が発生する地域もあります)で受けられます。経済的負担の少ないワクチンです。一方、任意接種のワクチンは、健康保険が適用されませんので、接種費用は基本的に自己負担となります(自治体によっては接種費用の助成が受けられるところもありますので、補助内容の詳細についてはお住まいの市区町村などにご確認ください)。これらの予防接種の重要性には差はありませんので「定期接種」と「任意接種」を区別せずに、必要なワクチンはすべて受ける方が、それだけお子さんを感染症から守れる確率が高くなります。

対象となる病気にかかるリスクなどについて一緒に考え、お子さんにとってより適切な予防接種をしていきましょう。

ワクチン・予防接種の一覧

標準的なワクチン接種の開始時期の目安は以下となります。

生後2ヶ月以降

5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)、小児用肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチン

生後5ヶ月以降

BCG

1歳以降

麻しん風しん混合ワクチン(MR)、水痘(みずぼうそう)ワクチン、おたふくかぜワクチン

3歳以降

日本脳炎ワクチン

5歳以降

3種混合ワクチン(DPT)

小学校高学年以降のワクチン

HPV(子宮頸がん)ワクチン
2種混合ワクチン(DT)

生後6ヶ月以降、毎秋のワクチン接種

インフルエンザワクチン

適切なタイミングで忘れずに接種するようにしましょう。下記に一般的なワクチン接種で推奨されているスケジュールの一覧を掲載しますので、こちらを参考にご予約いただければと思います。なお、接種をし忘れてしまった場合でも、スケジュールを組み直して接種できることがあります。予防接種に関してご不明な点や心配なことがございましたらお気軽にご相談ください。

今日は接種しても大丈夫?~接種前の事前チェック~

安心してワクチン接種をするために、接種前に以下の内容をチェックしてみましょう。
該当する場合や判断に迷うことがあれば接種前にご相談ください。

接種に行く前のチェック項目

  • 発熱(37.5℃以上) が認められる
  • 風邪を引いている
  • 嘔吐、下痢がある
  • 治療中の病気がある
    ※急性かつ重症な病気で服薬されているお子さんは、予防接種後の病気の変化が想定できず、またワクチン効果に関しても定かでないことから、接種を延期するのが原則です
  • 予防接種に含まれる成分で、強いアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こしたことがある

当日ご持参いただくもの

  1. 母子手帳(記録を残しますので、必ずご持参ください)
  2. 健康保険証
  3. 診察券(お持ちの方)
  4. 行政発行の予診票(定期予防接種)
  5. 乳幼児医療受給者証
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