小児内分泌疾患|もりもとベビー&キッズクリニック|京都市下京区の小児科

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小児内分泌疾患

小児内分泌疾患|もりもとベビー&キッズクリニック|京都市下京区の小児科

小児内分泌疾患

小児内分泌疾患

ホルモンが身体の中の臓器や細胞から体液(主に血液)に分泌され、そのホルモンが標的となる細胞や臓器に情報を伝える機構を内分泌といいます。ホルモンは、身体の色々な臓器でつくられており、体内の環境を一定に保つ働きや体の外からの刺激や環境の変化に対して体を最適な状態に保つための様々な働きをしています。内分泌疾患とは様々なホルモンの作用が強すぎたり弱すぎたりすることで様々な症状が出てくる疾患です。その原因がホルモンの量の問題なのか、ホルモンへの反応の問題なのか、ホルモンとおなじ働きをする別の物質が勝手に作られていることが問題なのかによって治療方針も変わってくることがあります。そのため、様々な症状や血液検査、画像検査などからどこの内分泌臓器の問題なのかと、なぜホルモンの作用が強くまたは弱くなりすぎているのかをしっかり診断することが大切になります。
当院では内分泌専門医が診療にあたっておりますので気になる症状があればお気軽にご相談ください。

主な症状

  • 低身長
  • 高身長
  • 肥満症
  • 思春期早発
  • 思春期遅発
  • 多毛
  • 骨折しやすい
  • 急激な体重の増減
  • 甲状腺が腫れている など

上記の症状が見られる場合には、早めに病院に受診しましょう。
気になることがございましたら、ご気軽にご相談ください。

低身長症

同性同年齢の平均より、身長が一定の値を下回る場合に低身長と診断しますが、低身長ではなくても一定期間(主に2年間)で身長が伸びる速さが一定の値を下回る場合にも成長障害があると考えられるため医師に相談することをお勧めします。原因としては、ご家族皆様の身長が低めである家族性のものが最も多いですが、中には、ホルモン(成長ホルモン、甲状腺ホルモン)の病気や染色体の病気、子宮内発育不全、骨や軟骨の病気が原因であることもあります。

思春期早発症

思春期とは心と身体の両方が子どもから大人に成長していく時期を指し、その過程で心身ともに大きな変化を認めます。身体的には、外見上、女性はいわゆる「女性らしい体つき」に、男性はいわゆる「男性らしい体つき」に変化していきますが、外見だけでなく肉体的にも身体的にも大きな変化が起こる時期でもあります。通常、女の子であれば10歳頃から、男の子であれば12歳頃から思春期の変化が合われますが、思春期早発症は、通常より2年から3年以上早くこの思春期の変化が出現します。多くの場合、本来多くの人に起こる生理的な変化である思春期が早く出現しただけなのですが、中には最終的に低身長になってしまったり、思春期の体の変化が幼い年齢で出現してしまうことで患児本人や周囲が戸惑ってしまう心理社会的問題が起こったりすることがあります。また、稀にではありますが、脳内に脳腫瘍など思春期の発来を早めてしまう病変が見つかることもあるため、としては幼い年齢から急に乳房が発達したり、急に身長が伸びたり、陰毛が生える、月経がきたなどの症状が現れたときには一度小児科を受診し相談されることをお勧めします。

思春期遅発症

思春期早発症とは反対に、男子で14歳頃、女子で13歳頃までに思春期が来ない場合を思春期遅発症と言います。器質的な病因はなく思春期の発来が遅いだけの体質性思春期遅発症であることがほとんどですが、稀に脳腫瘍や外傷(ケガ)による下垂体ホルモンの分泌低下や性腺機能低下などを原因として起こることもあり、精査や慎重な経過観察が必要になります。

甲状腺疾患

甲状腺中毒症(バセドウ病など)

何らかの原因により甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、代謝が高まる(亢進する)ことで、様々な症状を認める病態のことを言います。甲状腺が腫れてホルモン産生が増加するバセドウ病が有名ですが、甲状腺が破壊されて一時的にホルモンが大量に分泌される無痛性甲状腺炎などもあります。
甲状腺中毒症の典型的な症状としては、暑がりになり汗をかきやすくなる、手が震える、体重減少、動悸などが現れます。下痢や気持ちが落ち着かない、怒りっぽくなる、疲れやすいなどの症状が出ることもあります。また、バセドウ病では眼球が突出して、周りの人に指摘されたり、目が閉じにくくなったりすることもあります。多くの場合、まず、抗甲状腺薬による薬物療法が行われます。

甲状腺機能低下症(橋本病など)

何らかの原因により甲状腺ホルモンの分泌が低下し、様々な症状を引き起こします。一般的には、全身倦怠感、むくみ、体重増加、便秘、皮膚の乾燥、低体温、筋肉痛、無月経などの月経異常、記憶力低下、耐寒性の低下(寒がる)、高脂血症など様々な症状を認めますが、生まれつき甲状腺機能低下を認める先天性甲状腺機能低下症では発達の遅れや体重増加不良、活気の低下などの症状を認めることもあります。
甲状腺機能低下症を来す代表的な疾患の1つに慢性甲状腺炎(橋本病)があり、小児の後天性甲状腺機能低下症の原因として最も頻度が高い疾患です。免疫の異常により甲状腺に炎症が生じ、甲状腺が少しずつ破壊されることで甲状腺ホルモンの分泌が低下します。甲状腺は頸の前側にあるため、甲状腺に炎症が起こると甲状腺が腫大し首が太くなったように感じます。前述の症状のほかに、気分が落ち込んだり、不安感が増したりすることもあります。成人ではうつ病や更年期障害、脂質異常症として治療されていることもあるので、疑わしい症状があれば、甲状腺ホルモンの検査をお勧めします。

甲状腺腫瘍

甲状腺腫瘍は無症状のことが多いため、大きなものでは頸部のしこりに偶然気づいたり、検診などで指摘されたりする方もいらっしゃいますが、比較的小さなものは頸部の画像検査で偶然発見されることがあります。多くは良性腫瘍ですが、悪性腫瘍が紛れていることもありますので、甲状腺に腫瘍がみつかった場合、良性、悪性を判断するために速やかな受診をお勧めします。

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